前回は、倉敷市の人口ピラミッドを1981年から2025年まで見て、底部の細さと高齢側の厚み——すなわち形——を追いました。
とくに印象的だったのは、2005年と2025年です。ピラミッド総数は469,744人と471,459人でほぼ同じなのに、65歳以上の割合は18.8%から28.1%へ、0〜14歳は15.3%から12.6%へと変わっていました。
今回は、その中身を年齢3区分
- 年少人口(0〜14歳)
- 生産年齢人口(15〜64歳)
- 老年人口(65歳以上)
に分けて、1972年から2025年までの推移として読みます。
いずれも倉敷市統計書の実績値だけを使います。推計は入れません。倉敷市の人口推移で触れた総人口の流れとあわせて読むと、より立体的に見えてきます。
倉敷市の2025年人口ピラミッドを年齢3区分で色分け
1枚目は、令和7年(2025年)の人口ピラミッドを、年齢3区分で色分けしたものです。

前回の記事と同じ2025年ですが、帯の色で3区分が読み分けられます。
- 下の淡い色が、年少人口
- 中間が、生産年齢人口
- 上の濃い色が、老年人口
9月末時点の総数は471,459人。
内訳は、
- 年少 59,449人(12.6%)
- 生産年齢 279,452人(59.3%)
- 老年 132,558人(28.1%)
前回は形の話でした。ここからは、この3つの帯が半世紀近くでどう動いたかを、グラフで追います。
年齢3区分人口の推移(実数)
2枚目は、3区分それぞれの人数を積み上げた推移です。

1972年の総数は375,537人、2025年は471,459人です。半世紀で約9.6万人増えています。
ただ、増え方は一様ではありません。
年少人口は94,541人から59,449人へと約3.5万人減り、
老年人口は26,578人から132,558人へと約10.6万人増えています。
総数が伸びた主因は、老年人口の増加です。
2005年に真備町・船穂町が合併した年には、総数が31,858人一気に増えています(年少+4,113、生産年齢+19,102、老年+8,643)。グラフ上の段差は、合併の影響です。
生産年齢人口の人数は、2005年に309,773人でピークを迎え、その後は緩やかに減っています。
年齢3区分人口割合の推移
3枚目は、3区分の割合を100%積み上げにした推移です。この記事の主役になるグラフです。

人数の増減とは別に、構成比の変化がはっきり見えます。
1972年(10月1日)は、年少25.2%、生産年齢67.7%、老年7.1%。
2025年(9月末)は、年少12.6%、生産年齢59.3%、老年28.1%です。
老年の割合は7.1%から28.1%へと4倍近くに増え、
年少は25.2%から12.6%へと半分近くまで薄くなっています。
2004年から2005年に合併で老年の割合は18.1%から18.8%へと、わずかしか動いていません。
合併は実数グラフに大きな段差を残しますが、割合そのものは大きくはずれません。2枚目と3枚目は、セットで読むのがよいと思います。
生産年齢人口に絞って実数と割合の推移を見る
4枚目は、生産年齢人口だけを取り出したグラフです。
青い棒が人数、緑の折れ線が総人口に占める割合です。

前回の記事で触れた2025年の生産年齢人口比率59.3%——その推移をここで見ます。
1972年は254,418人(67.7%)。割合のピークは1993年の70.1%(296,178人)です。
その後は比率も人数もおおむね下向きで、2025年は279,452人、59.3%です。
人数のピークは合併直後の2005年(309,773人、65.9%)で、割合のピーク年とはずれています。
棒と折れ線を分けて読むと、「いついちばん多かったか」と「総人口のなかでどれだけの重みだったか」が区別できます。
人口指数を追うと状況が鮮明に
5枚目は、人口指数の推移です。
わかりやすくいうと、働き手(生産年齢人口)100人で、何人の年少者を支えているか、何人の老年者を支えているか——を表したものです。統計上は、生産年齢人口を100としたときの比率として定義されています。

- 年少人口指数=年少人口÷生産年齢人口×100
- 老年人口指数=老年人口÷生産年齢人口×100
- 従属人口指数=(年少人口+老年人口)÷生産年齢人口×100
1972年は、
- 年少指数 37.2
- 老年指数 10.4
- 従属指数 47.6
2025年は、
- 年少指数 21.3
- 老年指数 47.4
- 従属指数 68.7
たとえば、1972年は働き手100人あたり、老年者約10人を支えていた計算です。
2025年になると、老年者約47人を支えていて、負担の大きさが数字としてはっきり出ます。
注目したいのは、1999年から2000年のあたりです。
年少指数は23.1、老年指数は22.7から23.6へ——老年人口指数が年少人口指数を上回りました。以降、老年指数は上昇し続け、2025年には47.4まで達しています。
従属人口指数は、1990年代前半に42.6(1993年)まで下がったあと再上昇し、2021年には70.1を記録しています。
まとめ
倉敷市の人口構成を年齢3区分で1972年から2025年まで追うと、総数の伸びの裏で、老年人口の増加と年少人口の減少が同時に進んでいることがわかります。
老年の割合は7.1%から28.1%へ。生産年齢人口比率は70.1%(1993年)から59.3%(2025年)へと下がっています。
ピラミッドで見た「形」の変化は、3区分の推移としてこのように数値化されます。前回の人口ピラミッドとあわせて読むと、倉敷市の人口の輪郭がよりはっきりすると思います。
※この記事での年齢3区分は、統計書のとおり9月末または10月1日時点です。倉敷市の人口推移の3月末総人口とは基準日が異なります。
